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Janek Chenowski's Provisional Blog

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OH GOD WHY

 今朝の事だが、僕のTwitterアカウントが突然凍結された。
 アカウントを取得して何年ほどになるか分からないが、初めて経験する凍結措置だった。既に凍結解除申請を行ってはいるものの、凍結された原因がさっぱり思い当たらない。別に何か特別な事をしたわけでもない――今までと同じように「陰毛をリンスしたらサラサラになった」などと呟いていただけだ。つまり、Twitterの運営が誤って僕のアカウントを凍結していたか、或いは僕が3年間ほどに亘ってTwitterの利用規約に反していたという事になる。
 日常生活の中で、僕らは時折こうした思いもよらぬ事件の不意打ちを受ける。今回のTwitterの件はどうしようもない。なにしろ予想だにしなかったのだから。だが、たとえば自動車事故などはどうだろう? 確かに交通事故は「起きるもの」だけど、我々のちょっとした心構えで被害をぐっと抑える事が出来る。事故そのものは防げなくてもね。
 この世に自動車が産声を上げた時、世間の反応はそう熱烈なものではなかったという。
 既に人類は馬という生物を乗り物として授けられていたし、蒸気機関や内燃機関による騒音は当時としては耐え難いもので、イギリスなどは19世紀末まで「自動車は時速4マイル以下で走る事」と定めていたものだった。馬車以上に早く走る乗り物など世界には存在しなかったのである。必定、交通事故というものは主に自動車ではなく、馬車によるものが大半であった。
 もちろん、現代ではそうは行かない。自動車の最高時速は未だ伸び続けているが、それを駆る人間の方はここ20万年ほど大した変化をしていない。結果、人間の手に負えるモノで無くなりつつある自動車による事故は、着実に人間社会への影響を強めつつある。より高次の生物に人類が駆逐されるという題材はSFでお馴染みだろうが、たぶん人類は進化した自動車によって絶滅させられるのだろう。他ならぬ自分の運転によって操られた、しかし操り切れなかった自動車によって。
 残念ながら、現代科学の総力を結集しても、交通事故を完全に無くす為のテクノロジーは未だ開発されていない。世界にはまだこの種の技術を研究している人間も多くいるだろうが、世間は「事故を無くす」よりも「事故が起きた後にどうするか」という点に重きを置きつつある。シートベルト・リテンショナーの改良、エアバッグの標準装備、そして歩行者をやんわりと肢体不自由にする為のバンパーなど。
 僕が使用するドライブレコーダーも、その手の事後的なアイテムだ。常に運転している状況を録画しておき、万が一にも交通事故に巻き込まれても証拠映像として活用したり、或いは隕石が大気圏内に突入して大爆発を起こした時などにビデオをYouTubeにアップロードする事が出来る。一昔前は割と高価なアイテムだったものの、交通事故の後処理を行う司法の腐敗が著しい地域――だいたいは共産主義国だ――で、映像という証拠が無い限りまともな事後処理が出来ないドライバーの間に普及した結果、最近はそこそこ安価に手に入る。僕が買ったのも、中国で生産されたモデルだ。
 僕が入手したのは「HD DVR」と書いてあるパッケージに入っていたのだけど、これが正確なモデル名なのかどうかは不明だ。僕が知る限り、同じデザインのドライブレコーダーがいくつか存在する。OEMのパクリのOEMあたりだろうと思う。だからパッケージ写真と全く異なるマウントが付属していたり、中国語と英語しかない取扱説明書に「動作中は青色に点灯します」と書かれたパイロットランプが緑色に光っていても、別に気にしなかった。
 ファーストフードのセット4食分ほどの値段にも関わらず、今の所はきちんと動作している。エンジンスタートに連動した電源のオン・オフ、古いデータから順に上書きしつつ録画するリサイクル機能などが備わっているから、一度取り付けてしまえば特に操作する必要はない。時折きちんと録画出来ているかを確認するだけで良い。解像度などの関係から低光量下や遠距離の撮影は難しくなっているが、それでも自分の車が衝突した物体が何であるかを判別できる程度の画質は維持している。
 これといった欠点の見当たらないドライブレコーダーだが、それも動作しなくなるまでの話だ。じきに「チャイナ・ファクター」が作用して、何らかの機能障害を起こす可能性はある。とはいえ、FMラジオやカーナビにノイズが乗るといった事もないし、値段を考えれば案外よく出来た製品なのではないか。たとえパッケージに記載のある機能の中には実装されていない物があったり、夜間撮影用の赤外LEDが大した光量を持たない上、いざ使うとなるとフロントガラスで反射して、画面が青白く染まるような事があったとしても。
 いざという時の安心を買う意味では、取り付けておいても良いかもしれない。万が一事故に巻き込まれた際には、その後の処理がスムーズに進む事だろう――貴方が事故で死んでいない限り。もちろん、これは「加害者」の側に立った時は自己に不利な証拠として機能する。反対車線を走っていたとか、歩道に突っ込んだとか、そうした場合には言い逃れが効かない。「ブレーキは踏みました」「ハンドルを切ったけど間に合いませんでした」などは、映像を観れば一目瞭然なのだから。そう思うと、自然と「安全運転をしよう」という気持ちにもなるかもしれない。
 勿論、それでも起こるのが事故だ。
 仮に貴方が事故を「起こしてしまった」ら、勿論その一部始終は自分のドライブレコーダーが記録しているだろう。しかし、このドライブレコーダーは比較的安価だから、惜しげもなく事故現場の脇の草叢に投げ棄てる事が出来る。そして負傷者を救護し、警官を呼び、保険屋に電話で説明すれば良い。「詳しい経緯? すみません、気が動転していて――ドライブレコーダーでしたっけ? あれがあれば良かったんですが……」
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