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Janek Chenowski's Provisional Blog

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芹沢と呼ばないで

 相模原にある『九龍』というサバゲーフィールドへ行ってきた。
 神奈川に新しくインドアフィールドが出来るという話は7月のVショーで耳にしていたのだが、遂に8月の初めにオープンしたらしい。ちなみに、今回は初の定例会という事だった。
 参加者は30人の定員制で、事前に予約(先着順)しなければならないのは少々面倒に感じないこともなかったが、これはフィールドの規模を考えればむしろ良い案だと思う。フリー参加の定例会を行うフィールドは数多くあるけれど、昨今のサバゲー業界は競技人口がやたらと増えているようなので、フィールドのキャパシティを超えた数の参加者が押し寄せた結果、様々なトラブルに発展する事もある。これは決して冗談ではない。実際に、人が多すぎてセフティエリアに人が入り切らなくなった定例会を、僕は経験している。その上『九龍』は駐車場の収容台数が20台程度とのことで、定員制でなければ駐車スペースを巡って大変な調整が必要になるだろう。
 レギュレーションは『九龍』公式ページに記載されている。ただし、今回の定例会を通して主催側から何度か補足説明があったので、ここに簡単に挙げておこうと思う。「タッチ、ナイフアタックの禁止」「ゲーム中のマガジン貸し借りは原則禁止」「フリーズコールは認められる」「ただしフリーズコールは手が届く近距離に於いてのみ」――最後の説明は僕がやらかした為だ。僕があるゲームで3~4メートルくらいの距離で背後からフリーズコールを仕掛けたのである。思えば、「その距離なら振り向いて反撃出来たかも」と釈然としない想いを相手が抱く事を予想して然るべきだった。かといって、手を触れられそうな距離で「フリーズ!」と叫ぶのもあまり現実的ではないから、ここは相手が近距離に居よう背中を晒していようが、迷わず1発撃ち込む事をお勧めしたい。皮肉ではなくて、やはりフリーズコールはトラブルの種になりかねない。たとえレギュレーションで禁止されていなくても。
 レギュレーションは今後も追加や改訂が為されるのではないかと、僕は予想している。これから運営側のノウハウが蓄積されていけば、それまで見えなかった問題点が浮かび上がってきて、それに対応した規定がきちんと作られる筈だ。僕らが生まれたばかりの『九龍』というフィールドを、これからも楽しむ為に何が出来るだろう? 色々とスタッフに質問してみるのも良いかもしれない。「フラッシュライトの電圧に規制とかないんですか?」とか「減速アダプターの使用は可能ですか?」などなど。これは全部今日、僕が訊こうと思って完全に忘れていた事だ。もしかすると、参加者の何気ない疑問の声が、より楽しいゲームを提供するレギュレーションが生まれる端緒になるかもしれない。
 施設や設備面では、『九龍』は少なくとも僕らが必要とする物を揃えている。清潔なトイレ、喫煙所、ソファにローテーブル。自販機にはエナジードリンクが置いてあるし、簡単な菓子類も併設店舗で買える。勿論BB弾やパワーソースのガスなどといったサプライを購入する事も出来る。同じテーブルに座る参加者の同意が得られれば、灰皿を使用してソファで喫煙する事も出来るようだが、個人的には分煙にした方がいいのかもしれないと思う。僕自身も喫煙者だが、煙草を蛇蝎の如く嫌う人間がこの世に2人くらい存在している事は知っているし、なにより参加者の中には二十歳にならない人間も居るだろう。彼らの目の前で煙草を吹かすべきではない。
 実際にゲームを行うフィールドは3階までフロアがあり、そこかしこが非常に入り組んだ構造になっている。『九龍』の名の通り、かつて存在した九龍城を彷彿とさせる。壁に貼られた中国語らしい貼り紙なども雰囲気作りに一役買っている。といっても、僕は九龍城へ行ったことなど無いのだが。
 照明は非常に暗く、場合によってはその照明すら消す場合がある。フラッシュライトが非常に活躍するフィールドといえる。あまりに暗すぎて足元が危険なため、レギュレーションでダッシュが禁止される程だ。一部にはぼんやりとした照明やスポットライトが点いている場合もあるが、そうした光源は自分の影を予期しない場所に映し出したりするので、なかなか厄介だった。初めて訪れた人間ならば、3階へ上がる階段すら見つけられず、場合によってはフィールドの中で迷子になるかもしれない。ちなみに僕は迷った。
 初の定例会という事もあって、『九龍』のスタッフによるゲーム進行はややぎこちない部分もあったが、これは今後さらに洗練されていくだろう。基本的には1ゲーム毎に休憩を10分程度はさみ、陣地を入れ替えつつ進めていくのだが、人によっては試合と試合のインターバルが長すぎると思うかもしれない。しかし、4ゲームを連続で戦ってから休憩所に戻るような流れでは身体が保たないよ、という僕のような虚弱体質には、非常に心地よいペースだった。それに慌ただしく次のゲームの準備をしなくても済む。また、スタッフによる試行錯誤のうちに、僕らが予想もしないような楽しい趣向が凝らされたゲームが提案される事もあったりと、悪い事ばかりではない。スモークを炊いて煙だらけにした上でゲームを行ったり、照明やスポットライトの電子制御によって発光色や明るさを操作したりと、毎試合を新鮮な『九龍』で戦う事が出来る。それに、チームバランスの調整に際しても非常に柔軟な対応を見せた。敢えて人員を不均衡にしてみる、インドアで威力を発揮するハンドガンを主力とした参加者のバランスを揃える、果ては「『九龍』経験者が一方のチームに集中しない様にする」などといった手段によって、勝敗の偏りはほとんど無かったように感じた。



セフティエリアの様子。右奥は事務室、そのさらに右横に売店がある。


フィールドの照明はランダムに色が変化する。


 全体的に、今回参加した『九龍』初の定例会は楽しめるものだった。一部設備や内装が未完成だったのは残念だが、今度訪れた時にはより楽しくなった『九龍』を見る事が出来ると考えれば、いつかまた行きたいと思うには充分だ。神奈川県内では貴重なサバゲーフィールドだからではなく、そこが『九龍』だから行きたいと思う程には。
 しかし、もしも貴方がSNSで「インターネットバンダリアマン」などという通名で活動していて、同じSNSの仲間と交流を深める場として『九龍』を考えて居るなら、残念ながらお勧めはできない。というのも、『九龍』では事前申し込みのデータを元にした参加者の名簿を持っていて、チーム分け等の際に参加者を本名で呼ぶのである。この悲劇は受付時に参加者へナンバータグを貸与し、番号による識別を行う事で回避できる筈なので、是非ともこの点だけは改善頂きたいと思う。
 でなければ、インターネットバンダリアマン何某の本名が「芹沢」だと仲間にバレる日も、そう遠くないかもしれない。
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